赤、裸々

そのまま生きて

グッバイ・マイマリー

東京も梅雨入りして不安定な天気が続いている。急な雨に打たれてただ夏が来るのを待っている自分がいた。いつしか乾いていた服をみて自分の心のように感じた。なにも感じなくなったのはいつからだろう。声に出さなくなったのはいつからだろう。だんだん意識がなくなっていく。気付いた時にはもう何も残っていなかった。ただ残された自分だけが嫌になった。傷つけたこと、変わらなかったこと、わかっていた。でもどうしたらいい。今更どうすることもできない。君が最後に頑張れと言ってくれたけど本当は嬉しくなかった。そんな優しさならこの雨ように冷たく流してほしかった。梅雨が明けた頃には一つ大人になれているだろうか。君と出会えた夏が君を忘れさせてくれるのか。残酷な季節が今年もやってくる。