赤、裸々

そのまま生きて

【新世界】

なんでもないで片付けていた

晴れのち曇りは無視するように

いつかは終わると思っていた

夜から朝に流れるように

忘れたいことだけ覚えていた

大事なメモをなくしたように

通いなれた街の夜風で

いつかのことを少しだけ思い出した


手を繋ぐ前に繋がってしまった

傷つけたのは僕の方じゃないか

許せた時に全部わかってしまってもう


なんてダラダラと歌に載せるより

一曲分の愛を君にぶつけよう

とは言えど此処に君はいない

新世界にひとり置いていかれたよ


国道沿いを歩いていた

誰か気づいてくれると思っていた

ギターの弦は錆びたまま

歪んだ音で誤魔化していた

夕暮れチャイムが響いている

駅の改札で抱き合っている

朝が来るまで踊っている

きっと今日も平和だったんだろう


なんてダラダラと歌に載せるより

一曲分の愛を君にぶつけよう

とは言えど此処に君はいない

新世界にひとり置いていかれたよ

まだまだ歌を唄うから

一生分をかけて愛を響かそう

とは言えど此処に君がいたら

新世界はもっと輝き出すから